歯科矯正におけるデメリットについて
健康的で美しい歯並びに憧れて、矯正治療を受けたいと考える方も多いのではないでしょうか。しかし矯正治療には幾つかのデメリットがあって、デメリットの大きさに断念された方もいらっしゃると思いますので、今回は歯科矯正におけるデメリットと、それぞれのデメリットに対しての解決策や対応策についてお話していきます。
矯正装置の見た目の悪さ
まずは何と言っても、矯正装置が人から見えることについての見栄えの悪さが一番のデメリットではないでしょうか。昔は矯正装置と言えば、口を開ける度に目立つ銀色の装置が定番でしたので、二の足を踏む方が多いのも仕方ないことでしょう。
しかし、この問題については矯正装置の進歩により、すでに解決できています。今では審美的に優れた装置が増えていて、セラミックなどの審美的な装置意外にも歯の裏側に取り付ける裏側矯正や取り外しのできるマウスピース矯正など、審美性を重視される方にも矯正治療を受けていただくことが可能になりました。
治療には痛みや不快感が伴うこと
人工的な装置を口の中に取り付けて、歯や顎の骨を動かすのですから、そこには多少の痛みや不快感を伴います。最初は発音がしにくい、歯みがきがしにくい等、ありますが、徐々に慣れていきます。それに矯正装置は日々進化していきますので、痛みの少ないもの不快感の少ないものに改善されていきます。
治療には長い時間が掛かること
一般歯科で行う虫歯や歯周病の治療とは違い、矯正歯科の治療には長い時間がかかります。一般的に2年以上かかる場合も多く認められます。したがって、利便性もありますが、信頼のできる、何でも相談できる親切な歯科医院を選ぶことがより大切と思われます。
自費の為、費用が多く掛かる
そして肝心の費用ですが、矯正治療は保険が原則ききませんので、全て自費になります。歯科医院によって違いますが、数十万円がかかります。ただでさえ費用がかかる治療であればあるほど、安かろう悪かろうも問題ですし、費用が高ければ良いというものでないのかもしれません。担当する歯科医師のお話を聞き、納得できるところで治療されることをお勧めいたします。
治療中は歯磨きがしにくい為、虫歯になりやすい
昔に比べると矯正装置はかなり進化しましたが、それでもやはり取り外しのできない装置を口の中に取り付けている間は歯みがきがしにくい状態が続きます。したがって、歯科衛生士さん等に、丁寧なブラッシング指導を受け、定期的にメンテナンスしてもらうことで、虫歯を防ぐことが重要と思われます。
必ずしも理想の歯並びになるとは限らない
長い時間をかけて矯正治療を受けたとしても、患者さんが思った通りの歯並びにならないことも稀にあります。
しかし、認定医の資格を持ち高い技術を誇る矯正専門の歯科医師にお願いすることで、十分な相談と適切な治療により理想に近い歯並びを手に入れることが可能です。
矯正によって歯根吸収が起こることがある
原因は不明ですが、まれに矯正によって歯根が溶けてしまうことがあります。重度の場合は矯正治療を中止することや、歯を連結したり固定したりの処置を行うことがあります。
その他
細かいことを言えば、キャラメルやガムなどは矯正装置にくっついてしまうので食べられないというのもデメリットの一つですが、これに関しては矯正治療が終わり、綺麗な歯並びを手に入れた後のお楽しみに取っておいてもらうのが良いかと思います。綺麗な歯並びを手に入れるまでのしばらくの我慢でしょう。
まとめ
このように矯正治療には様々なデメリットがありますが、それぞれに対応策を取ることは可能ですので、矯正治療に踏み切れずにいる方も思い切ってチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。