虫歯になった人の割合について
虫歯というのは、お口の中の細菌が食べ物の中の糖を餌にして作り出す酸によって歯が溶かされる、とても身近な病気です。
子供の頃、虫歯の痛みを経験された方も多いのではないでしょうか。
いやいや、大人になってからも虫歯に悩まされているよ、という方も中にはいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、今回は大人と子供で虫歯になった人の割合がどれぐらいあるのか、大人と子供で違いはあるのかなど詳しく見ていきたいと思います。
歯科疾患実態調査
厚生労働省が現在の日本の歯科保健状況を把握し、今後の歯科保健医療対策の推進の為に6年に1度行っているものです。
6年に1度ですので、最新が平成23年度分になります。この調査は全国を対象に、国民生活基礎調査から設定された単位区ごとに無作為に抽出された男女4253人で行われました。虫歯になった人の割合以外にも、歯ぐきの状態や失った歯の数なども年代別に数値化されています。この平成23年度の歯科疾患実態調査を元に説明していきます。
子供で虫歯になった人の割合
それでは、虫歯になった子供の割合について詳しく見ていきましょう。
まず乳歯についてですが、5歳以上10歳未満では各年代とも乳歯に虫歯を持つ子供の割合は4割を超えています。
しかし7歳未満では過去の調査結果と比べると減少傾向にあるようです。
続いて乳歯と永久歯が混合している5歳以上15歳未満の子供ではどうでしょうか。4割から7割の子供が乳歯や永久歯に虫歯を持っているという調査結果が出ています。
しかし、これも過去の調査結果に比べると減少傾向にあるようです。
そして永久歯に限って言えば、5歳以上10歳未満では永久歯が虫歯になっている子供は1割程度ですから、やはり永久歯に比べると乳歯は軟らかく、虫歯になりやすいということが言えるでしょう。
大人で虫歯になった人の割合
さて、次に大人で虫歯になった人の割合ですが、20歳以上80歳未満の各年齢階級では8割以上が虫歯を持っていることが明らかになっています。
この結果を見ると、如何に虫歯が国民病の一つであるかということがよく分かります。虫歯の痛みを経験したことがある人の割合は虫歯の痛みを経験したことがない人の実に4倍です。
過去の調査と比較すると、5歳以上25歳未満では減少傾向にあるのに、45歳以上では増加傾向にあるようです。
尚、虫歯の処置状況は、若年層ではインレーやCRなどの詰め物が多いのに対して、高齢者ではクラウンやブリッジなどの被せ物が多いことも明らかになっています。
まとめ
このように虫歯というのは年代に関係なく大人も子供も悩まされる病気です。
1度虫歯の痛みを経験した方なら、2度とあの痛みは味わいたくないでしょう。しかし最初は頑張って歯磨きをしても、喉元過ぎれば熱さを忘れるの諺通り、いつしか歯磨きも疎かになって再び虫歯になる方も少なくありません。
虫歯を予防するには1番に歯磨き、そしておかしいと思ったら早めに歯科医院を受診することです。治療の為ではなく、予防の為に歯科医院を訪れてみませんか。