矯正歯科の治療期間はどれくらいかかるものなのですか?
矯正歯科治療の治療期間はどのようにして決まるものなのでしょうか?矯正歯科治療は開始する年齢や患者様の治療前のお口の中の状態、治療方法の選択や治療後の歯並びの状態のご希望などにより様々で、決まった期間はありません。そこで、一般的な矯正治療を行う場合の平均的な治療期間を目安に、治療の流れに沿ったご説明をさせていただきます。
@矯正治療のご相談
患者様の矯正治療に対するご希望を伺い、ご相談時にご説明できる範囲内で矯正治療の流れや料金などをご説明します。(約15〜30分)
A検査・診断
患者様の矯正治療方針を決めるために歯の型、お顔・お口の写真、レントゲンなどの検査を行います。(約30分)
検査で得られた資料を分析し、得られた各種データに基づき、診断・治療方針の立案を行います。また、後日、検査結果から導かれた最適な治療方針を患者様にご説明いたします。
B動的治療開始
最初に矯正装置を装着するのに30〜60分前後かかります。
その後、装置の調整のためにご来院いただきます。(所要時間30分程度)
来院間隔は、治療の内容により異なりますが、3,4ヶ月に1回〜月1回のことが多いと思われます。
治療開始時の歯列の状態や手術を行う矯正治療かどうかで歯を動かす治療期間は変わり、
A:永久歯列になってからの矯正治療
B:混合歯列期の矯正治療
C:外科手術の必要な矯正治療
によって治療期間は異なります。
A:永久歯列になってからの一般的な矯正治療(小学校高学年以降〜)
治療期間は、治療前の歯並びの状態や抜歯・非抜歯によっても変わります。当院では、動的治療期間が、簡単なケースでは1年以内に終了し、抜歯を伴う場合などは1年半〜2年半くらいで終了している場合が多いと思われます。
B:混合歯列期の矯正治療(約6歳〜小学校低学年まで)
上下の顎の位置関係等の是正のため、顎の成長をコントロールしたり、歯のはえる場所を確保する治療を行います。治療開始年齢や治療期間につきましては、お子さま一人一人の状態によってそれぞれ異なります。永久歯列期になってからはAの治療に移行します。
C:外科手術の必要な矯正治療
外科手術の必要な矯正治療を行う場合(矯正治療は保険適応)、まず手術前の術前矯正治療行います(1〜2年)。術前矯正終了後、手術となります。入院期間は1〜2週間ほどです。術後、かみ合わせの仕上げ・微調整のための矯正治療に移行します(半年から1年)。治療後の歯並びや顔貌は劇的に改善するので、患者様は治療の大変さを上回る喜びを感じられるようです。
C動的治療終了
美しい歯並びが完成するといよいよ装置を外します。(約30分)
D保定治療・観察
矯正治療によってきれいになった歯並びを元に戻らないように一定期間保つ保定治療を行います。リテーナーと呼ばれる取り外しのできるマウスピースのような装置・裏に細いワイヤーを装着するタイプを使うのが一般的です。保定期間は動的矯正治療を行った期間と同じくらいの期間を行うことが多く、保定期間中は問題がなければ3〜4カ月に一度ご来院いただき、歯並びの状態が美しく保てているかの経過観察・クリーニング・虫歯のチェックなどをします。
E完了
保定期間が終了し、美しい歯並びが安定したところで治療終了です。お疲れ様でした。