矯正歯科の治療の流れを教えてください
矯正歯科治療を始められる場合、どのような治療の流れになるのかを簡単にご説明いたします。
@矯正治療のご相談
まず、実際に拝見させていただき、その場でわかる範囲ではありますが、現在の状態や問題点・それに対する治療方法、装置、期間、料金等のご説明をさせていただき、矯正治療について検討をしていただきます。
A矯正治療の検査・診断
患者様の治療方針を決めるために必要な検査を行います。
検査内容は、矯正治療前のお顔とお口の状態の写真撮影、上下の歯列の型取り、レントゲン撮影等となっています。
この検査結果から得られたデータを基に分析を行い、患者様に最適な矯正治療方針を選択します。患者様には後日改めてご来院いただき、患者様の現在の状態、問題点、それに対する治療方法、治療期間、料金などをより具体的に詳しくご説明いたします。
B治療開始
診断を基に矯正治療が開始します。虫歯や歯周病などの治療や抜歯などの処置が、診断時に必要となった場合は、その処置を行い、矯正治療を開始します。矯正治療は、外科手術の要・不要、治療開始時の歯列の状態によって次の3つのケースに大きく分かれます。
A:永久歯列期になってからの一般的な矯正治療(小学校高学年以降〜)
永久歯列全体にマルチブラケット装置という歯の表面につける透明なブラケットつけて歯を動かす矯正治療です。
B:混合歯列期の矯正治療(約6歳〜小学校低学年まで)
まだ永久歯に生え変わっていないお子さま場合、矯正治療を「1期治療」と「2期治療」とに分けることあります。1期治療が混合歯列期の治療に、2期治療が永久歯列期の治療に相当しています。混合歯列期の矯正治療は永久歯がきちんと生えてくるように場所を確保したり、顎のバランスを整える成長のコントロールが中心の治療になります。
2期治療は永久歯が生えそろって顎の成長が終わってからでないとできない歯並びの改善を、マルチブラケット装置で本格的に矯正治療するものです。
実際の治療では、混合歯列期に矯正治療を行ったお子さまは数年後に2期治療に移行するケースが事実上ほとんどのため、当院では「1期治療」「2期治療」という区分は設けずに治療を行っております。
C:外科手術の必要な矯正治療
患者様の歯並びを改善するのに歯を動かす矯正治療だけでは望ましい治療結果を得られないと判断された場合に、矯正歯科治療に外科治療(顎の骨の手術)を組み合わせた外科的矯正と呼ばれる矯正治療が選択されることがあります(当院では矯正治療も保険の適応となります)。
外科的矯正を治療方法として選択された場合、関連病院の口腔外科医や形成外科医と連携して治療方針と治療計画を立てます。
治療自体は、手術前の矯正治療を行ってある程度歯並びを整えてから外科手術を行い、手術後の矯正治療を行います。
C動的治療終了・保定治療
無事に歯を動かして行う治療が終わると矯正装置を外し、きれいに並んだ歯列を保つ保定治療に入ります。動的治療が終わった直後の歯やその周辺組織はまだ不安定で元の状態に戻ろうとしがちなので、歯や周辺組織が安定して新しい状態に落ち着くまでの期間、後戻りを防ぐための治療を行います。リテーナーと呼ばれる取り外しのできる装置・歯の裏側に細いワイヤーを装着する装置などをつけ、定期的にお口の中の状態を観察します。
D完了
きれいな歯並びが安定して保てていると判断されれば、治療完了です。お疲れ様でした!
このような流れで矯正治療が行われます。ご参考にしてください。